羊雲

羊 雲

✥ 復路の羊のふんわりノート ✥

File33*続々・複視とメガネ*

*右眼・黄斑前(上)膜の手術後、1年9カ月(51才)で白内障手術をしたモノビジョン私の場合*-(黄斑前膜の術後*2年10カ月)

  f:id:white-ivy:20200225152424p:plain せば長くなってしまっていますが、この時にはもう4月になっていました。

その後ネットで、都内のとあるプリズムレンズを多く扱っているメガネ店を見つけ、まずはメールで簡単に相談をしてみました。

Q:右眼が黄斑前膜の術後2年半を経過していて、網膜の戻りは落ち着いていますが左斜め上に二重に見える症状があります。これをプリズムレンズで補正することはできますか?と。

プリズムレンズは、横・上下方向での測定となります。

横と上下のプリズムが入りますと結果的には斜め方向のプリズムとなります。

 

一般的にはプリズムは3プリズムとなります。

それ以上の場合には作製出来るレンズの制限などがございます。

 

プリズムの測定は出来ますが、斜位の量によっては測定出来ない場合もございます。

 

  というお返事がきたので、測定に行ってみることにしました。

予約制ではありませんでしたが、平日に行ったからか他にお客さんはいませんでした。まずはお店の人に、黄斑前膜という病気の術後で網膜の形が変わってしまったためにこのような見え方になっていること、白内障の手術もしたのでモノビジョンにより遠近見えていることを簡単に伝え、他店で3プリズムのレンズを作ったがもう一つ合わないので、こちらでちゃんと測定をしてもらい合うレンズがあれば作りたいと言いました。

お店の人は「分かりました。検査は時間がかかりますので疲れたら休みましょう。」とおっしゃり、検査が始まりました。メガネを作るときにするような検査から始まり、そのうちレンズを入れ替えていき 線が近ずいていく検査になりましたが、なかなか一致しません。結構離れたまま次の検査に進んだものもありました。で、そのうち、それまで上にズレていたものが次のレンズを入れると一致させようとする線を越えて下にズレたのです。思わず「あ!」と声を上げてしまいました。

プリズムレンズは、あるところを越えると反転するのだとか。で、下にズレるのは良くないので、その一つ手前のレンズがベストだということでした。私としては何だか半端なまま検査が終わりました。そして、2つの試しメガネを持ってきてどちらが見やすいですか?と聞かれました。掛けると、最初はどちらも頭がクラッとします。掛け比べるとどちらもバチッと見える訳ではなく、こっらの方が感覚として楽かなー?という程度の選択しかできません。でもそれが今の段階でできうるベストなレンズだということなので、それをかけて外を見ると…全体的にはクリアに感じますが、信号はやはり2つに見えます。しかし、外すともっと離れて2つに見える…。私は再びう~んと頭をかかえることになりました。

聞いてみるとそのメガネは、遠見度数はなく、右側には下方向に1.5プリズム、左側には上方向に1.5プリズム入ったものでした。合計すると3プリズム。

選ばなかった方のメガネは、遠見度数は同じくなしで、右側のみ下方向に3プリズム入っており、つまり前に作ったメガネからを遠見度数を抜いたものでした。

プリズムが少ない方が、見える位置の修正が少ない分、かけた瞬間の違和感は少ないので楽に感じますが、どちらも二重に見えるものがあるという現象が解消したわけではありません。

3プリズムより上げることは出来ないのか?を聞くと、4プリズムにしたら反転して下にズレて見えるようになったのだと。3.5プリズムなどの細かい設定もできるけれど特注になるので、まずはこのメガネレンズを常に掛けて両眼視することから始めていましょう!というのです。

確かに私はほぼモノビジョン(単眼視)で遠近を見分けています。でも…両眼視もしているから二重に見えるものが出てくるのだけど?と思う気持ちは口に出せず、黄斑前膜で右眼だけ網膜の形が変わってしまったために融像できず二重に見えることを再度説明しましたが、よく理解してもらえません。そこでふと気付き、横方向のプリズムは入れないのか?と聞くと、横方向のズレはほとんどなく修正可能な範囲なのでプリズムは入れていないとのこと。…修正可能な範囲、とか、両眼視することが大事です、とか、斜視や斜位の人に向けたような話しかされず、どうも話がかみ合いません。長時間の検査に加え、これらのやりとりにすっかり時間が経ってしまい…疲れてしまいました。

ならば作らなければ良かったのに、疲れてしまい判断能力も低下していたのか、ここまできたらワラにもすがる思いで作ってみる気になったのです。

1週間後出来上がったメガネを取りに行きました。かけてみると、その瞬間やはり頭がグワン!とします。お店の人に「プリズムレンズは常にかけていないと慣れることができませんから、ずっとこれをかけたままにしてください」と言われ、それをかけて帰りました。が、遠見度数がない分前のメガネよりは近くは見えやすいけれど、それ以外は前のメガネとあまり変わらず、外すと視界のブレが激しくて…脳はかなり混乱し疲れます。今度旅行に行く時に持っていくか…と思いながら、それっきりメガネケースに入ったままとなりました。。。

もしかしたら、3~4の間のプリズムを縦方向に入れ横方向にも少しプリズムが入った特注メガネを作れば良いのかもしれませんが、それも常にかけていないと効果がないのです。常にそれをかけていても、お風呂に入るときは外すでしょう。眼の悪い人はメガネを外すとよく見えませんから、外した時の視界のブレもあまり感じないかもしれませんが、裸眼でもよく見える私は外すたびにブレを感じることになるかと思うと、そこまでして常にかける必要はないと思ったのです。二重に見えるものがあっても、今の私はそれに特別困っているわけではないし、遠くも近くもほぼほぼ見えている今の視界で十分ではないかと!

(但し、遠見視力が悪く常にメガネをかけている人が、網膜の戻りが落ち着いてからプリズムレンズに挑戦してみる価値はあると思います。)

結局、3つ目のメガネは2回もレンズを入れ替えたのに、納得のいく結果にはなりませんでした。それでも、ちゃんと試してみたい気持ちが強くなり今回それなりに出費をしましたが、いろいろ試してみてもダメだったので、何だか返ってあきらめがつきました。気になっていたことをやり尽くした感じで、踏ん切りもついたのです。

それに、長々とこのことを報告していたこの数か月の間にも、体感として視界が良くなってきているのをハッキリと感じるし、まだまだ視界は良くなる気がしてなりません。

この数か月は、特に近くがよく見えるようになってきました。具体的には、以前はパソコンをするときはそれようの水色のフレームのメガネをかけたほうが断然見やすかったのですが、今は裸眼でも前より見やすくなったので短時間使用ならかけないこともあります。電車通勤時に読む文庫本も前より見えるようになったので、メガネをかけることが減りました。(でも、電車の中は光が足りないのでメガネをかけたほうがハッキリとは見えますが)

先日も仕事で手元の資料(びっしり書いてある!)を見て説明を受けながらメモし次々と移動する、ということがあったのですが、そこは照明が明るかったので、裸眼でハッキリ!見えたのです。勿論モノビジョンですから、手元の資料から遠くのものに目線を写しても遠くも(左眼で)ちゃんと見えます。でも、右眼をつむって左眼だけで手元の資料を見ると文字が小さくてまるで読めません。(左眼はしっかり老眼ですから)これは、右眼に白内障手術で入れた近見レンズのおかげだけでなく黄斑前膜特有の大きく見えることが助けているからこそ片目だけでもこんなにハッキリ見える!ということでしょう。

私は、あらためて思いました。

二重に見えるものがあっても、この年齢で近くも遠くも裸眼でこんなに見えるのなら十分だわ…☆彡…と。

そして気が付けば、白内障の術後1年を経過していました。

先月末に定期検診にも行ってきましたが…それはまた次回。。。 

 

横浜相鉄ビル眼科医院 (横浜駅西口、神奈川県横浜市西区)

ー*執刀主治医:鄭(てい)先生*-

(注:鄭先生には、ブログ掲載の承諾を得ています)