羊雲

羊 雲

✥ 復路の羊のふんわりノート ✥

File41*右眼●ー*黄斑前(上)膜・回想録【3】いざ手術!*

ー*同じ黄斑前膜を患ったハルさんと共にFile1*術後1年3ヵ月】以前を振り返ります。初めての方は、先に ABOUT をご覧ください。*ー

f:id:white-ivy:20200317205656p:plain あれ、もう真冬。コロナの数はおののくばかりに爆増し、変異種という新たな恐怖も出る中で、あららという間に年末を迎えています。このブログの『httpsへの切り替え問題』も解決できぬままに…というかそっちのけで(そう、もしかしたら難題逃避なのか⁈)一旦火がついてしまった片付け熱にずっと夢中になっておりました。休日ごとに、あちこちの中の物をすべて出す→中を全部拭いてキレイにする→必要なものだけを選別し使いやすく戻す。これが、スッキリキレイになると私の中に溜まっていた悪いもの(?)もスッキリ落ちたんじゃないかと思うくらいとても気持ちが良くて、心がぐっと軽くなるのです !キッチンは特に油汚れを落とすのが大変なのですが、目を付けて買ったオレンジ成分の入ったキッチンマジックリンで拭くと簡単に激落ちするので、ま~、やる気MAX!ORIX??

でもあまり長時間すると肩こりが酷くなるので、部分的に小分け作業にしています。1箇所キレイにするとその隣もキレイにしたくなるもので、これが快感になり止められなくて ♪ しかしこの断捨離もなぜか気持ちが向くタイミングでしないとちっともはかどらず苦行でしかなくなるので、自分の気が変わらないうちに出来るだけ進めたくて…という事情はまだ継続中なのですが…いい加減に回想録【3】を書かねば!

いうのも、年明けよりメールでご相談頂いていたハルさんが遂に黄斑前膜の手術をされたのです!(ハルさんのこれまでのメール相談は以下)
hitsujigumo.hatenablog.jp

hitsujigumo.hatenablog.jp 手術をされたのは10月なのでもう二カ月前になりますが、経過は良好だそうです。8月9月辺りで更に視力が低下し手術を決意されたそうです。こちらには載せられませんが、見せて頂いたOCT画像は手術前の私の網膜よりも数値が高かったですし、私も自覚してから半年を過ぎる頃から見えにくさがどんどん増していき日常で不自由を感じるようになりましたから、手術を決意したのは同じくらいのタイミングになったのかな?と思います。

何度も言うようですが、黄斑前膜はOCTで網膜の厚み(?)の数値は出ますが、それによってドクターから手術を勧められることはないと思います。早く手術をしたら網膜が元通りになる、ということではないからでしょう。

重視すべきは正常な眼と両眼視した時の見え方。網膜の盛り上がり方は人それぞれで、左右の視力も利き目も違えば、両眼視した時の見え方も違ってきますから、それがどんな風に見えているかはドクターにも分かりません。ある程度のOCTの高数値や視力の低下と合わせ、患者が不自由を訴えた時が手術のタイミングとなるのでしょう。

ならば、患者としてはいつ不自由に感じるのか?は、仕事や趣味などそれぞれの生活スタイルにより個人差がありますが、おのずと自覚するときが来るはずです。

私は、数か月前は見えていたものが見えにくくなり進行が止まらない恐怖を感じ、これ以上見えにくいのは困る!と焦りのようなものを感じて初めて手術を決意しました。

ハルさんは手術する病院を、ご自宅から通える範囲で硝子体手術を得意とする3件の眼科に診てもらい決めたそうです。その後の経過もメール頂いているので、私の回想録に合わせて紹介していきますね。

実は、手術の回想録をなかなかアップしなかったのは、私のブログを何度も読んで情報を参考にしているとおっしゃるハルさんがそれを読んで手術に対する恐怖心が増してご自身の手術のタイミンングに影響が出るようなことになってはいけないと思ったこともあります。ハルさんから聞かれたことには答えましたが、ハルさんが知りたくなかったことを伝えてしまうことになってはいけないという気持ちがありました。

(世の中、知りたくないこと、知らない方が良かったことは沢山ありますからね。)

では、長らくお待たせしました!回想録【3】いざ手術!~を始めましょう。白内障手術は同時にしていないので、同時にした方の様子とは少し違います。(白内障手術を同時にする場合は白内障手術が先のようです。)かつて医院に寄せていた体験談に加筆しています。

ー*右眼●ー*黄斑前(上)膜・回想録【3】いざ手術!*ー

手術を決意して、初めての診察の日。検査を挟みながら待つこと数時間。ようやく外待合の席に呼ばれ待っている時、壁の向こうから聞こえてきた鄭先生の落ち着いた感じの関西弁のイントネーションに急に緊張してきました。関西の方だということはHPの医師紹介で知っていましたが、事前のメール相談で頂いたお返事は文章なので関西弁を感じなかったからか、関西弁慣れしていない私は人見知りしてしまったのかもしれません。手術の事をしっかりと聞いてこようと思っていたのに、診察室に入ると何も聞けなくなってしまい、先生の言葉をひたすら待っていました。OCTの結果と診察で黄斑前膜を確認説明された鄭先生は、私が問診票に手術希望と書いていたのを見て「網膜の厚みが1.5倍位になっていますし、矯正視力も0.7まで下がってますので手術のタイミングとして適切とは思いますが…後は見え方次第ですね…?」と言葉少なに慎重な発言でした。もう心は決まっていましたから、見えづらさが進んでいるのでなるべく早く手術をしたいと思っていることだけ伝え、1ヶ月後に手術を決めました。この時、494ヶ月だった私に先生は「50歳になっていないので、白内障の手術は同時にしないでピント調節機能を残しましょう。」とおっしゃいました。50才以上なら白内障手術を同時にする、というのは医院のHPで読んで知っていましたが、もう数か月で50才なので「一緒にしますか?どうしますか?」くらいに聞かれるんじゃないかと思っていた私は予想外で少し驚きました。この歳にしてもう白内障手術をすることになるかも?と半分諦めていただけに「ピント調節機能を残しましょう。」と当然の権利のように可能性を残してもらえたことが嬉しかったです。最後に「では何かあるようでしたら、メールください」と名刺を差し出され、それに安心した私はようやく緊張が解け、笑顔で名刺を受け取ったのでした。

その後手術まで1ヶ月の間、疑問に思うことや知りたいことは医院のHPにほとんど出ていましたから、1度もメールすることはありませんでした。不安だったのは、もしもガスを入れなくてはいけなくなったら起きてる時も寝てる時もずっと下を向いた状態で1週間くらい過ごさなければならないから術後の生活が大変だなあということでした。でも、手術中に私に元々他の眼病が見つかれば仕方がないけれど、鄭先生ほどの技術と経験をお持ちなら網膜が傷つかないようにより優しい手術をしてくれるだろうと信じていました。あとは手術中に地震が来たり、又、鄭先生が急に具合が悪くなって倒れたりしませんように!とだけ、天に祈っていました。 

そして、いよいよ手術当日(初めて視界の異変を感じてから10ヶ月後)

前日は緊張することもなく良く眠れ、指定された時間に医院に到着。30分置きに麻酔の目薬を点され待つこと数時間。診察で来ている他の患者さんと同じところで待っているので気が紛れ、そんなに待った気がしません。同じように手術前の点眼をされている患者さんも何人か見受けられます。同じ黄斑前膜かどうかは分かりませんが共に眼病手術に挑む同志!という気持ちが湧き勇気がでます。いよいよ順番が来て名前を呼ばれ手術室に入りました。タオルハンカチをおなかの上でギュッと握っていました。歯医者の治療など、こうゆうときは手に何か握るものがあると安心します。手術する眼だけが出ている状態になるようシートで覆われテープでしっかり固定されます。念入りに消毒された後、上→右→下→左…と言われる方向にゆっくりと目を向けて、斜め左上あたりで止められました。そして最初に(麻酔注射なのか?)2度ほど器具が差し込まれた時だけ、グッと衝撃を感じ驚くのですが、痛みはありませんでした。外界は全く見えず眼内であろう硝子体らしき糸くずのようなものが混ざった白いものが動いているのと棒状の影が見え、その間、眼を閉じられないのが辛いとか目を閉じたいと感じることは1度もありませんでした。おそらく術中は目が乾かないよう調整されているのでしょうね。後半暗くなってからは、もはや目を開けているのかも、どちらを向いているのかも何も分からなくなりました。でも先生が何もおっしゃらないので大丈夫なんだろうと思っていると「取れました」と先生の微かなお声が聞こえ…安心したのでした。手術時間は30~40分くらいだったと思います。

心配していたガスを入れるようなことはなかったので、30分くらいかけて一人で電車で帰りました。貼られているガーゼが大きく、まるで事故で顔面を半分近く負傷した人のように目立つので、人混みでも避けてもらえます。しかし、片目ですから、つまづいたりしないように慎重に歩きながらですし、昼間で電車が空いていたから良かったのですが、帰宅ラッシュの時間だったらきっとタクシーにしたと思います。

 とにかく、一番心配していたガスを入れなくて済んだこと、途中で地震が来たり、鄭先生が具合が悪くなって倒れることも何事もなく手術が済んだことにほっとして、電車で一人で帰ることなどへいちゃらなくらい、本当に良かった~と安堵でいっぱいになりました。。。

横浜相鉄ビル眼科医院 (横浜駅西口、神奈川県横浜市西区)

ー*執刀主治医:鄭(てい)先生*-

(注:鄭先生には、ブログ掲載の承諾を得ています)