羊雲

羊 雲

✥ 復路の羊のふんわりノート ✥

File38*メール相談を受けて②…利き目も左右する?*

*右眼・黄斑前(上)膜の手術後、1年9カ月(51才)で白内障手術をしたモノビジョン私(黄斑前膜の術後*3年6カ月)が考える、術前のハルさんの場合*-

 f:id:white-ivy:20200225152424p:plain 記事、 ハルさんから頂いたメール相談の続きです。

前記事はこちら  

hitsujigumo.hatenablog.jp

  ハルさんは、年明けに黄斑前膜の診断を受けたばかりで、この先の不安も大きいであろうに、私のブログへの掲載を承諾して下さいました。心優しいハルさんの心意気は、きっと同じように黄斑前膜の術前で悩んでいる方々に届くと思います☆

 以下、ハルさんが、更に現状を詳しく伝えて下さいました

先月頂いたメールの一部抜粋です。ハルさんが、かかっていらっしゃる眼科がどちらなのかは知りません。

私の今の現状ですが、両目で見ている分には別段不自由はないのですが

悪い方の目を気にするあまり精神的に参ってるというか、

すぐ片目で見比べる癖がでて、歪んでる視界を度々意識するので気が滅入ってるのです。

 

歪みを意識すると、両目で見ても歪みが強調されて見えるようです。

 

黄斑前膜の方の目の矯正視力は、1.0と診断されましたが

実際のことろ、0.7~0.6ぐらいかと自分では思っています。

と言うのは輪っかの空いているところの検査ですが、ぼやけていて、なんとなくこっちかなという程度なんです。半分当てずっぽうです。

 

飛蚊症(透明な微生物のような小さいもの多数やほこりのようなものが時々等)もありますし

今はまだはっきり2重に見えることはありませんが、もともと乱視もあるのでお月さまがダブってみえることはあります。

最近気づいたのですが、片目で見ると大きく見える大視症もあります。視界の右側が特に縦長に見えます。

 

黄斑前膜と診断されてまだ一ケ月ですが、発症は数年前かもしれません。

 

ハルさんと、術前の私の症状はよく似ています。 

私も、術前は気にするあまり、片目をつむってよく見比べていましたが、悪い方の目で度々見るようになると、脳がそれを意識するのか?はたまた残像として網膜に焼き付くのか?やはり両目で見ても歪んで見えるようになるので、逆に悪い方の目を度々つむって良い方の目見る癖付けをする方がいいと思います。

(そうしたところで、黄斑前膜の進行具合が変わるわけではないのですから。)

よくあるだまし絵トリックアート脳がだまされるように、良い方の視界を強調させて、脳をだます!方が、良い視界を保てると思うのです。

(私は術後患者ですが、正しい形や大きさを確認したいが為に、今は悪い方の目をつむるくせがついていますので、たまーに悪い方の目だけで見ると、こんなに歪んでいたかしら?と忘れかけているくらいです。)

その上で、両目で見た時の視界に変化が無いか?以前は見えていたものが、見えにくくなっていないか?を意識する。それでも、網膜の盛り上がりがいよいよ進行してくれば、左右眼の視界のバランスにも限界がきて、だましも効かなくなり、著しく見えにくくなってくる。日常生活でも困るようになると、手術を考えざるを得なくなるでしょう。

(以前にも書きましたが、私が具体的に一番困ったのは、財布の中の銀色の硬化1円・100円・500円の区別がつかなくなったことです。周りの明るさなどの条件によりますが、私が一番よく行くスーパーだったので、それは困りました。当時48才だった私はまだ老眼の症状がそれほどでもなく、これは老眼の進行なの?と周りを見回わし、明らかに私より高齢な人を見ても、レジで老眼鏡をかけて財布からお金を出す人は見当たらなかったので、これは黄斑前膜のせいなんだ!…と怖くなったのを覚えています。)

因みに、私が初めて診断を受けた時の視力は裸眼で1.0あり、その10か月後の手術前は矯正視力で0.7まで下がっていました。大事なのは、視力よりも見え方なのですが、矯正しても、つまりメガネをかけても0.7しか見えないほど、膜が張り着き盛り上がった網膜が視界を不鮮明にしている、ということなのです。

そして、ここでふと気になったのが、利き目です。

調べると、利き目は専門的には優位眼と呼ぶそうで、望遠鏡や玄関ドアののぞき穴を見る時に使う方の目で、スポーツでは、野球やゴルフでのスイング時や、ダーツなどに関係してくるとか。

以下は、とある眼科のブログの一部なのですが、分かりやすかったので引用させて頂きました。

視力や視野が悪くなった目が利き目だとQOV(Quality of Vision=見え方の質) に影響するとされます。反対側の目の視力が結構良くても見えづらさや不便さを強く感じます。利き目が見えづらいなら早めに手術に踏み切るなど、手術や処置の時期を判断する際に役に立ちます。

メガネを合わせるときも利き目を考慮する必要があります。例えば、片目の近視の度が極端に強いとか、左右で乱視の軸が違っているとか、どちらかの目を重視して合わせざるを得ない事態はよく起こります。そういうときには、利き目を優先して利き目がよく見えるように合わせたほうが満足していただけます。

ただ、利き目がどちらかそれほど明確でないことも多く、時間が経つとよく見えるほうの目が利き目に変わる人もいます。ですから、利き目について過剰な心配は無用です。

利き目の調べ方はこちらを参照下さい 

acuvuevision.jp

は、利き目が黄斑前膜になりました。診断を受けて数か月で視界の妙が進み、見えにくい、というより字で言うと読めないものが増えていきました。仕事や日常生活にも支障をきたすようになり、手術に踏み切りました。私も、視界の違和感から初めて診断を受けた時には、もう網膜の凹みはありませんでしたから、発症したのは何年も前かもしれません。

アプリコットさんは、(確か)利き目ではない方の目が黄斑前膜になりました。近視でメガネをかけていらっしゃいました。60代後半という年齢からくる水晶体の濁り(=加齢性白内障)もあったでしょうから、その多少の不鮮明さもあってか、黄斑前膜と診断を受けてから4年も放置されていたのです。しかし、4年も放置できたということは、4年間は両目で見た視界はそこまで悪くはなかったということでしょう。それは、黄斑前膜になった目が、利き目ではなかったことも大きいのでは?と考えます。

つまり、利き目が黄斑前膜になると、見え方の妙が顕著になりやすく進行が早く感じるのでは?ということ。

ハルさんも、私と同じく利き目黄斑前膜なのだそうです。

そして、今月頂いたメールは、以下のように続きます

両目でみると支障はないと申し上げたのですが、

最近、両目で見ててもふと一瞬ではありますが、歪みを意識することが多くなりました。

 

前髪で片目の視界が遮られたときや、特にまっすぐな線がある状況です。

仕事でエクセルを使う時や、家具屋さんで、四角四面のものが並んでいるような時です。

 

やっぱり進行しているのかなと不安になります。

 

診断されてもうすぐ2ケ月です。

次回3か月後と言われておりますので、そろそろ受診を考えていますが

このコロナ騒動で、足が遠のいているのも事実です。

 一刻も早く診察を!という病気ではありませんが、症状が進んでいるのを自覚すると不安は増していきます。かつて私もそうでした。

 黄斑前膜は、誰もが加齢によってなる白内障のように、そうそう周りに同じ病の人がいるような病気ではありませんから、術前であれば、自分にしか分からない視界の妙が進行するかもしれないという恐怖心と一人孤独に戦うことになります。

また、覚悟を決めて手術をし、手術自体は成功=膜がキレイに取れた!としても、術後すぐから数か月間は急激な網膜の戻りと共に視界は変わっていくので、脳はかなり混乱します。脳が混乱すれば、心も乱れます。術後も、その後異常がないかを定期検診しますが、片目だけが変わっていく視界に合わせて、両目で見た時の視界がどう見えているのか?までは、主治医にも分かりません。「こんな風に見えて困っているんです!」と訴えたところで、医学的にはもうどうすることもできませんが、『どのタイミングで手術をした人が、網膜がどこまでどんな形に戻れば、又数値がどのくらい戻れば、どのように見えて、どんなふうに困るのか?』は、お医者様にとっては黄斑前膜を診る上で、手術のタイミングも含め良き判断材料にはなると思います。

(しかし…全力を尽くし、高度な手術を成功させた執刀医もまた、術後すぐに喜ばれることは難しいし、その後も患者の視界が安定するまでは、共に難儀な思いをするのでしょうね。。。)

黄斑前膜は、網膜がどんなに盛り上がっていても、OCTの数値が高くても、失明する病気ではありませんし、同じ数値であっても人によって左右眼の見え方のバランスなどで両眼視した時の見え方が違いますから、患者が見え方の不便を訴えない限り、お医者様から手術を勧められることは少ないでしょう。

ここでも、やはり、両目で見た時の見え方が、一番重要だからです。

そして、手術をして、OCTの数値がある程度下がり、視力が1.0以上に上がったとしても、黄斑部の凹みが元に近いところまで戻らない限り、両目で見た時に、融像(=左目で見た物と右目で見た物が一つの像として見えること)が出来れば、(若干でも)変形して見え(私の場合は、上方に少し縦長に、例えるなら、まん丸なはずのピンポン玉が若干卵型に見える)、融像出来なければ二重に又は2つに見えるものが出てくる。(何度も繰り返しになりますが)融像出来るかどうかは、周りの明るさ、対象物の距離と大きさ、形や色などの複雑さ、対象物が静止しているか動いているかなどによるのです。

つまり、手術後に、視力が上がれば上がるほど良い!という単純なものではないのです。

でも逆に言うと、視力がさほど上がらなくても、両目で見た時の視界が良ければ=両目で見た時に、ゆがみや二重に見えるなどが少なければ、それでよいのです。

きている間は、常に両目で物を見ているわけですから、両目で見た時に不具合がないのに手術をした時、網膜の形が完全でなくても元に近いところまで戻ればいいのですが、そうならなかった時はゆがみ・二重に見える・大きく見えるなどの症状が出で、きっと不満になるでのしょう。

早期の手術の方が戻りが良い可能性はあるけれども、やはりやってみないと分からない、ということ。

かつて、アプリコットさんも度々おっしゃっていましたが…

手術のタイミングは、自分で、決めるのです。。。

 

横浜相鉄ビル眼科医院 (横浜駅西口、神奈川県横浜市西区)

ー*執刀主治医:鄭(てい)先生*-

(注:鄭先生には、ブログ掲載の承諾を得ています)