羊雲

羊 雲

✥ 復路の羊のふんわりノート ✥

File31*黄斑前(上)膜・術後2年半の挑戦!…複視とメガネ*

*右眼・黄斑前(上)膜の手術後、1年9カ月(51才)で白内障手術をしたモノビジョン私の場合*-(黄斑前膜の術後*2年8カ月)

 f:id:white-ivy:20200225152424p:plain の数か月でメガネが2つ増え、全部で3つになりました。

これが、結果ズルズルすることになる事情だったのですが…どれも気に入って買った

 フレームとケースなので、披露いたします ⇩

は元々持っていた片側のみ度数の入った老眼鏡。毎日会社に持っていき、デスクワーク時に使っています。電車での通勤時は読書タイムなので、そのときにもかけています。

…今も!これをかけて、このブログを打っています ♪

そして、真ん中が今回増えたメガネです。

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私はほぼモノビジョンなので、常にメガネをかけている訳ではありません。

ほぼ、というのは、数年前にレーシックをした左眼は視力1.2なので遠くは見えるのですが老眼始まりで近くは見えにくく、右眼は黄斑前膜と白内障の術後で眼内レンズが入っており焦点66㎝の状態なのでほぼ近くが見えるのですが、パソコンや机上での作業や読書をするときはのメガネをかけた方が見やすいのでかけているからです。これはブルーライトカットも入っているので、若干レンズが黄色いです。黄斑前膜の術後半年くらいから使っています。

なのになぜ今回、似たようなフレームのメガネが2つも増えたのか?

それは遡ること…3月。旦那が長年使ってボロになったメガネをようやく新調すると言うので一緒に近所のメガネ屋に行ったことが、始まりです。旦那のメガネが決まりレンズ調整をしている時、店内に並ぶメガネをいろいろと見て待っていました。そこで私は、紺色のフチがとても綺麗で内側にシンプルな模様のある真ん中のメガネをとても気に入ってしまったのです。写真では分かりにくいのですが、店内の照明によりその深いブルーがとっても綺麗だったのです。そして前々から爪を切る時やマニキュアを塗るときに左のメガネではブルーライトカットが入っている分若干暗いからか淡い色同士の境が見えにくいのが不満だったので、気に入ったフレームを見つけたのをキッカケに、爪を切る時やマニキュアを塗るときにもっと見えやすいメガネを作ろうと思ったのです。

お店の人に、諸々の目の状態を伝え調整してもらいました。今回は右レンズにも老眼度数がわずかに入っています。ブルーライトカットは入れず無色なので、明るく見えます。元々持っている左のメガネと掛け比べると、それよりは手元が見える感じですが…バッチリ!というわけではありません。でもまあ、そもそも完璧な調整など出来ないのは右眼の凹みの足りない網膜(中心窩)のせいなので、これで作ることにしました。

写真真ん中のこの近々用メガネ、最初は違和感があり失敗したかなー?と思いましたが、せっかく作ったので爪を切る時やマニキュアを塗るときに使っていました。10日に1回程度でしたが…それが!使っているうちにだんだん見え方に慣れてきたのです!!嬉しい驚きです ♪ どうやら脳の方が、そのメガネの見え方に合わせて調整していっているようなのです。

そしてこの事が、写真の3つ目のメガネへと拍車をかけることになるのです…。

 は、左右で見える方の視界を脳が優先することにより遠近どちらもほぼ見えるというモノビジョンですが、左右眼を完璧に使い分けているわけではないので、縦長に大きく見える右眼と正常な左眼で同等に両目で見る=両眼視すると、状況によってモノが二重もしくは二つに見える=複視になることがあります。

でも、それによって今の私の日常生活で困ることはありません。

しかし、去年の夏に熊本に旅行に行った時のこと。楽しみにしていた雄大阿蘇連峰の山と空の境が2重に見えて…。大きな山は右眼にも見え、空がシンプルなので右眼でぼんやりと見える山の上端が、左眼でクッキリ見える山の左上に重なってしまうのです。日頃も、建物と空の間はそのように二重に見えているので特別な事ではなく、それをなくすには片目をつむればいいのですが、両目でスッキリ見えたらもっと綺麗だろうなーと、ちょっと残念な気持ちになったのです。でもまあ…よろしくないことの方を向いても心が苦しくなるだけだし、手術前にいろんな物がどんどん見えなくなった時や手術後しばらくの間の歪んだ見え方に比べたら、グッと見え方は良くなったのだから☆と、そこは気にしないようにしていました。

これこそが、レジリエンス

ー*最悪時よりもずっと良くなっている*ーという喜ばしき現実を置いて、完璧を求めたり、よそ様と比べたりすることは自ら幸せを遠ざけることになる、ということ。

どこを向いて生きていくか、は病に限りませんが、心の幸福度に大きく関係すると思うのです。

黄斑前膜は、手術をしても自然回復を待つしかない病気。リハビリトレーニングというものはないので、自己回復力を高めるべく網膜にとって良いと言われる物を食べ、その栄養素が身体にしっかり届くようストレスを溜めないようにし、睡眠もしっかりとって目を休めると同時に修復力を高めようと努めてきました。だからこそ、網膜の戻りに少しでも変化があると、その喜びもひとしおなのです。

ところが、この真ん中の近々用メガネを使っているうちに脳が慣れてきたことで、熊本旅行で残念に思った気持ちがムクムクと蘇り、旅行先で景色が見えやすくなるようメガネで何とか調整できないか作ってみたくなったのです。

左眼は裸眼で遠くが見えていますから度数なしにして、焦点66㎝の右だけに遠くが見える度数の凹レンズを入れる。凹レンズは度数が上がれば上がるほどモノが小さく見えますから、モノが大きく見えている右眼の視界が小さくなれば、左眼と何とか一つの像として捉えること=融像できないか?二重に見えることが解消できないか?試してみたくなって…作ったのがのメガネなのですが…。

右眼の裸眼視力はギリギリ0.3でした。そしてメガネで矯正しても0.8までしか視力が出ず、視力の出にくい眼だとのことでしたが、仮のレンズを入れたメガネで周りを見てみました。既に外は暗くなっていましたが、裸眼よりは視界がクッキリと好印象だったので…それで作ることにしました。

後日の昼間メガネを取りに行きました。出来上がったメガネをかけてみると…駅のガード下を歩く人の頭がハッキリと左上に2つにダブって見えるのです。ゴーストを連れているように…。奥の壁が白く、人の頭が黒いのでハッキリと二重に見えたのです。仮のレンズを試した時はもう外が暗かったので、その時は分からなかったのです。そしてそれは、視力0.3を0.8に矯正したくらいの凹レンズでは融像できるほど像は小さくならなかったということです。

その時の店員さんはこのメガネを測ってくれた人ではなかったので、視界全体が二重になるわけではなく目線となる視界の中心部分だけ、離れた位置にある信号や車のライトなどの光るモノや背景がシンプルな状態での人の頭などに目線を向けると左上に二重に見えることなどを説明しました。するとそのうち…ハッと思いつかれたように 試し用のメガネにあるレンズを入れて持ってきてくれました。掛けてみましたが…二重に見えます。すると、また別のレンズを入れたり変えたりしているうちに…あら不思議!突然ピタッと像が一致したのです!!遠くにあった、左上に二重に見えていた駐車禁止のマークが一つになったのです。驚きました!!

それは、プリズムレンズでした

プリズムレンズとは、斜視によって二重に見えるのを補正するレンズ。斜視というと横方向のズレのイメージが強いのですが、上下斜視というのもあると医院のHPに書いてあったのを思い出しました。レンズの方向を変えると縦方向にも対応できるそう。私の場合は斜視ではないのですが、左右で網膜の形が違うことにより左斜め上にズレて二重に見えるものがある。このズレ、上下が補正できれば多少の左右差は脳内で修正してくれるのだとか。その店員さん自身も少し斜位(時々瞳がよそを向く=間欠性斜視)があるとのこと。また、店員さんのお父様も現在複視にお困りだとかで、同じように状況により複視の状態の私にもプリズムレンズで補正できるかもしれないと試して下さったのです。

ビックリ!感激した私は、即、作り直しをお願いしました。右側の遠見度数0.8はいれたままプリズムを足してもらうことにしたのです。

最初からもっとちゃんと相談していれば、作り直すなんて余計な出費をせずに済んだのかもしれませんが、ひらめいて下さったその店員さんに心からお礼を言って、メガネが出来るのを待ちました。プリズムレンズは特殊なので10日程度かかるとのことで、その10日の待ち遠しかったこと!

でも、これもまた、うまくいかなかったのです…。え~んっ(*´Д`)

続く。。。

 

横浜相鉄ビル眼科医院 (横浜駅西口、神奈川県横浜市西区)

ー*執刀主治医:鄭(てい)先生*-

(注:鄭先生には、ブログ掲載の承諾を得ています)